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じゃんす的北京好日子 東京編

じゃんす的北京好日子 東京編

第6回:中国でプレスリリースを発送する

  
第6回:中国でプレスリリースを発送する


  中国においても「プレスリリース」は重要な広報手段の一つです。

  今日は中国における「プレスリリース」についてお話をしたいと思います。

  まず、プレスリリースの内容ですが、これは日本や欧米と同じく「5W1H」(誰が、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように)、「第1段落に要領をまとめる」といった基本の部分は同じです。

  中国の特徴としては、まず、ニューストピックとして「投資」に対する関心が非常に高いことが上げられます。「その企業が中国に対していくら投資するのか」「どの程度の雇用が見込まれるのか」といった中国に対してどのようなメリットがあるのか、ということに対して高い関心を持っています。

  配信方法は、Eメールによる配信が一般的であり、FAXや郵送などの手段はあまり用いられません。中国において第一線で活躍する記者は比較的若い世代が多く、皆コンピュータにも精通しています。コンピュータを使って記事を書くため、ニュース素材はデータで送付してあげると記者も記事が書き易いため喜びます。

  ニュース掲載の特徴ですが、中国メディアはプレスリリースの内容をそのまま掲載することがよくあります。もちろんプレスリリースをもとにして、記事を執筆される記者もいますが、そのまま掲載される場合が多いです。これは中国の記者たちが、他国の記者に比べて記者会見に参加する回数が多く、記事を書く時間があまり取れないという事情もあるようです。

  記者にプレスリリースや写真を提供する場合、それがそのまま記事になる可能性があることを認識し、内容のチェック、誤字脱字のチェック、問い合わせ先のチェックは入念に行う必要があります。また、内容がそのまま掲載されるということは、自社の言いたいこと、アピールしたいことをそのままメディアに掲載してもらえるということでもあります。

  そして、掲載された記事は様々なメディア(特にインターネットメディア)に転載されることも中国ならではの特徴です。中国においてはインターネットの爆発的な普及とともに、インターネットメディアの数も増えています。当初ターゲットメディアに含めていなかったメディアに掲載されることもありますので、予め想定しておくべきでしょう。

  プレスリリースを配信した後は、そのニュースに対して興味を持った記者から取材申込みが来ることが考えられます。次回は「中国でのインタビューの特徴」についてお話したいと思います。


<全15回>
第1回:広報担当者必読の中国広報事情
第2回:広報活動にともなうチャイナリスク
第3回:チャイナリスクの対応方法
第4回:社会貢献活動をPRすべし
第5回:欧米企業の社会貢献活動PRに学べ
第6回:中国でプレスリリースを発送する
第7回:中国メディア、記者対応の注意点は
第8回:大きい中国、市場はたくさん
第9回:中国でのPR戦略は多様化が必要
第10回:W杯報道に見る中国メディア事情
第11回:広告合戦勃発!外資vs中国
第12回:新聞雑誌、中国人はどこで買う?
第13回:中国のネット人口1億2300万人に
第14回:広報とホステスの深い関係
第15回:靖国参拝への中国メディアの反応


中国広報担当者向けのおすすめ書籍:
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中国情報源(2006ー2007年版)
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